樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#266 道徳6年「手品師」①

教材観

 

 本教材は,「出会いー葛藤―決断」の三場面から構成されている。大劇場に出ることを夢見て努力していた、腕はいいがあまり売れない手品師が、家庭的に困難な状況を抱えている男の子と出会う。主人公の手品師は、出会ったばかりの男の子を手品で励まし、翌日もその子と会う約束を交わす。

 しかし、その夜、友人からの大劇場のステージ出演の依頼の電話を受け,葛藤する。迷いに迷った結果、最終的には友人からの誘いを断り、男の子との約束を優先し、小さな町の片隅で男の子1人を相手に手品を行うという内容である。

 会話中心の教材であり、状況説明は十分ではないが、この教材の世界観はイメージすることがしやすい。また、手品師の二者択一の考えに立っていることにも気づくことができる教材である。二者択一の関係は、二項対立関係におくのではなく,二者両立という新しい選択肢を考えることの大切さを得ることもできる教材である。