#357 戦略的指導法6「子供の考えを否定するな!共感せよ!②」
共感した後は、
「もう中田さんの考えがステキだから、これでいいんじゃない。」
と子供達に投げかけます。わざととぼけます。
これは間違えたことに共感していることになります。
すると、必ずツッコミがきます。
子供たちが正しい式や間違えている理由について説明しようとアクティブになります。教えあうという対話をしている姿も引き出すことができます。
このときの子供たちは、既習や図や式を使い、説明しようとしている姿は、まさに学びを深めている姿です。
間違えから学びを深めることができるのです。
だから、
子供の間違えは考えを深めるために利用するのが一番です。
ただ、子供たちの考えを聞いていてわからないときは、
「もう一度いってごらん。」「ごめん。先生よくわからない…」
とやんわり否定することは構いません。
なぜなら、
大人がわからないこと=教師もわからない
という構図が成り立つからです。
ただ、このようなとき、口に出さなくても「ごめんね、先生はどうしてそのようなまちがいをしたのかわからない」と思ってほしいです。そう思えるように
子供が一生懸命に考えたものは、どれも大切に扱いたい
という思いを持ってほしいです。
そういう思いは言葉にしなくても行動に表れます。
だから、思いは子供達に伝わります。
例えば、
先生が「これくらいだろう」「もう伸びないだろう」と子供の成長や可能性を見限ると、そういう思いが伝わり、子供達はそれ以上伸びようとしなくなります。
間違えを否定しないことには、もう1つ効果があります。それは、
相手にとって自分の話がきちんと伝わっているという安心感を得られる
ことにもつながります。