樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#385 戦略的指導法0章2「戦略がなくてもどうにかなる!?②」

では、どうして樋口学級は学級崩壊をしなかったのでしょうか。それは、

 「若さ」と「勢い」だけでどうにかなっていたのです。

 「若さ」と「勢い」は自分の実力不足を見えにくくしてしまいます

 休み時間には一緒に遊び、「先生」というより、

「若いお兄さん」という存在。子供の世界の「お山の大将」として君臨していました。「オレについてこい!」と熱苦しいくらいの熱血で、みんなをグイグイ引っ張って行きました。ただ、あるとき気がついたのです。

「若さ」と「勢い」がなくなるとどうなるのかと。どうなるかわかりますか。

 「若さ」と「勢い」があるうちに、「戦略」を身につけておかないと、

待ち受けるのは「学級崩壊」です。

 勤務校では教育実習生を受け入れるのですが、

4年生を担任しているときに8人の学生

を樋口学級に受け入れていました。そのうちの一人が、最終日私へのメッセージとして、次のようなことを書いていました。

 

最初は、なんて適当な先生かと正直思いましたが、子供たちへの休み時間の声かけであったり、授業での指導であったり、板書の書き方であったり、全て意図的、計画的だったことに途中から気がつき、驚きました。

 

「なんて適当な」と思われる私も私ですが。戦略的だったことに気づいた学生からは、

 

「どうしてそのような指導をされたのですか?」

「どうしてそのような教材を使われたのですか?」

と毎日放課後にその意図や目的についてのどうして質問の嵐でした。

 質問に答えた時には、実習生の「あ〜、なるほど!」といった共感や「やっぱり!」といった反応から戦略というのは、

あたりまえのようで知らないこと、

学生はもちろん戦略不足であることに、

そして現在は数多くの戦略を用いて指導していることに気づかされたのです。

学生から私自身が改めて学んだことです。