#442 支援がいる子への対応で大事にしている3つのこと⑥(リライト)
この話には後日談があります。
後日、Dくんは再び暴れました。そのとき咄嗟に
「何かを殴りたいんやったら、先生の足を殴っておき!」
と言いました。なぜこのように言ったのかはわかりません。
その子はこれ以来、ずっと私の足を殴るようになりました。
Dくんが私の足にしがみついている状態で授業をしたこともありました。
Dくんはスッーとした後は、「先生、本当にごめんなさい」と言うということが習慣のようになっていた。
しかしある日転機がきました。
Dくんはいつもように私の足を殴っていた。
しかし、その日は私の体調がとてつもなく悪かった。
だから
「なんで、殴るねん!!!」
と大きな声で叱ってしまいました。感情的になってしまい、「しまった!」とすぐに反省をしたのだが、
Dくんもいつも良いはずなのに「今日はなんで?」と思ったのだろう。
Dくんは固まってしまった・・・。
Dくんは「先生ごめん。体調が悪そうなのに・・・」と言って、自分の席へと帰っていったのである。
私はまた失敗したと思いました。
(ちなみにこのとき私はインフルエンザにかかっており、この後すぐに早退し、数日休んだ・・・。この時点では熱はなく少し体調悪いなとしか思っていなかった・・・。)
数日後体調が良くなり、久しぶりに学校にいったとき、Dくんに「ごめんな」と謝った。
Dくんは「こっちこそ、ごめんなさい。」と謝ってくれました。
実はこの出来事は11月頃のことでした。
これ以降、Dくんは私の足を叩くことはほとんどなくなりました。
実はうすうす気づいていたことだが、
Dくんはストレス発散で叩いているときもあれば、
甘えたいために殴っているときもありました。
そんなDくんとつい最近出会いました。
大学1年生のりっぱな青年になっていました。身長も伸び、私と同じくらいであった。少しの時間でしたが、昔話をしました。
「Dくん、大きくなったな。あのときみたいに先生の足を今殴ったら、もうだめやで笑」
「もう殴らないよ笑」
こんなやりとりをしているなかで、
「まんちゃん(私のこと)は
叱るときは叱る、ほめるときはほめる、甘えさせるときは甘えさせてくれたよね。
だから、おもしろかったよ」
と言ってくれました。
Dくんとのケースはたまたまうまくいったケースなのかもしれません。
でも信頼関係がしっかりできていたように思います。
他の子と変わりなく叱っていたこともDくんには良かったのかもしれません。
支援がいる子だからとか、在籍している子だからとではなく、目の前に40人子どもがいたとき。
40通りの支援の仕方、支援の量を考えて、
これからも子どもたちに過ごしていきたいと思っています。