樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#473 授業改善〜4Dを目指せ13〜

今から数年前、あるセミナーの懇親会である20代のA先生に出会いました。

おそらく教職5、6年目で学校でも大きな役を与えてもらっている、まさにノリノリの時期な先生なのでしょう。

私もそういう時期がありました。「樋口天狗時代」です笑

 

(詳しくは拙著・『クラス全員をアクティブな思考にする算数授業のつくり方14のステップで教材開発&授業展開のしかけづくり―』をお読みください。)

 

私は20代の頃は天狗時代があるくらいの方が良いと思っています。

それくらい自信があったほうがいいと思うのです。

ただし、この方がどうかその天狗になっている鼻をバキバキに折ってくれる良き先輩に出会うことを祈っています・・・。

 

その若手のA先生は懇親会場で大きな声で次のように言われていた。

 

「授業では、教室から先生という存在をできる限り消した方が良い」

 

周りの先生方は「え!?」という表情をされ、その言葉に対して反論をしていましたが、

その先生は負けじと自分の教育論を熱く語っていました。

 

全ての話を聞いたわけではないが、私はこのA先生の話に共感をしました。

あくまで授業の主役は子どもです。教師が目立つことを優先してはいけません。

 

「教師ではなく子どもが主役なんだ!」

「子どもがイキイキとする授業を目指している」

 

そんな思いがこの先生に込められているのかと思いました。

先生の声しか聞こえない授業もあるのが現状です。

厳密に言えば、子どもたちの声も聞こえるのだが、先生の声の方が圧倒的に聞こえるのです。

そのような授業は教え込んでいる授業の場合が圧倒的に多いのです。

子どもたちから引き出したい言葉でも先生が言ってしまっているのです。

算数できまりを発見する授業があります。

このきまりを発見する授業は子どもたちは大好きです。

きまりがあるとわかったときというのは、クイズの答えがわかったときのようなワクワク感、スッキリ感があります。

でも問題を提示した後に先生が

「この問題にはきまりがあります、考えましょう。」

と言ってしまうと、この楽しさは半減してしまいます。

 

実はこのA先生の授業をみる機会があり、とても楽しみに授業を見にいきました。

 続く