樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#477 「見方・考え方を働かせた」授業の主語は誰なのか

今、日本各地で見方・考え方を働かせるための授業改善が行われている。

講師として呼ばれる学校の研究テーマが「見方・考え方を働かせる」という言葉が使われている場合が多い。

「見方・考え方を働かせた授業をするにはどうしたらいいのか」という質問をよく受けるが、答えは簡単である。

「教材研究」である。

教材研究なくして、本時だけでなく、単元を通しての学習計画を立てることができない。

教材、教具、授業展開、教師の指導言などを考えることができない。

答えとしては簡単であるが、いざ実行するには壁の高いことである。

私は「単元ごと」に授業づくりをすることを推奨している。

単元を通してどのような力をつけるのか、この時間ではどのような見方を働かせればいいのかが見えやすいからである。

余談であるが、「働き方改革」という言葉でてきて以来、「教材研究をもっとしよう」ということを私の中で言いづらくなった。

(決して、夜遅くまで仕事をしなさいというわけではない。改革により適切な量になったとき、より教材研究に時間をかけることができると考えている。)

これまでの話で、見方・考え方を働かせた授業の先頭に主語をつけるとすると、「子供が見方・考え方を働かせた授業」と「子供」がつくことだろう。

しかし、授業の中で見方・考え方を働かせるのは子供だけだろうか。

 

(明日へ続く)