#540 「教師」と「子供」が主語になる授業へ④
今年度、「自力解決」の時間を大幅に変えた。
ここ数年「孤独解決となっている自力解決」は無くすべきだという主張をしてきている。
孤独解決とは、他者に相談することができず、教師が設定した時間の間、一人で考えないといけない時間のことである。
この孤独解決は子供が主語ではなく、教師が主語の活動になってしまっている。
私の授業では孤独解決にならないように
・わからない子がいれば、わかっている子がサポートをする
・隣同士で自由に話しあって良い
というようなことに取り組んできた。
しかし、実際は孤独解決になっているときもあり、私の中では中途半端な「自力解決」の時間になっていたところがあった。
そこで、「教師」と「子供」のどちらもが主語になる活動の時間に作り変えようと決心したのである。
決心させてくれたのは、数学的な見方・考え方を働かせたときの子供の様子であった。数学的な見方・考え方を働かせたとき、子供は自然と表現活動を始める。
教師が指示をしなくても、ノートに自分の考えを書いたり、隣の子と話をしたり、じっと頭の中で考えたりしている。
中には、「う〜ん、わからない」と言っている子もいる。
そういった子を上記の子供への見方・考え方で分析し、一人ひとり適した声かけやサポートをすることで「教師」と「子供」のどちらもが主語になる活動の時間になるのではないかと考え、見方・考え方を働かせた授業、深い学びを実現するには不可欠だと考えたのである。
これは「自力解決」の時間に限らず、算数授業における活動すべてに関係していることであると考えている。
続く