樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#558 戦略的指導法2章14「考えを引き出すためにわざと間違え・失敗をしよう①」

子供たちは、先生の間違えや失敗が大好物です。みなさんも自分が子供のとき、担任の先生の間違えや失敗を笑ったことはありませんか。間違えや失敗に対しては、思わずツッコミをしたくもなります。そこで

 わざと間違えること・失敗することで、

「子供たちから考えを引き出す」という学びを深める戦略です。

 例えば

「リボンが1,2mあります。4人で分けると何mですか」。

という問題があったときに、あえて先に

「この問題って、かけ算だよね。」

と間違えるのです。すると、「え!。違うよ」という声が必ず返ってきます。

「先生なのに間違えるの!。」

「ありえな~い!」

といった心が傷つくような返答があるかもしれませんが、気にしません。

このときに、「本当だね」と返答するのではなく、

「え!。本当!。」

「先生間違えているの!。」と惚けてみましょう。

 すると、子供たちはよりアクティブに「かけ算ではない理由」や「わり算になる理由」を説明してくれます。その姿は学びを深めています。しかし、いつもわざと間違えていると、「学習がなかなか進みません。」そして、「私の担任の先生、大丈夫!。」と逆に不信感が出てきてしまいます。だから、

 よく子供が間違えそうなところ

 大切な考え方を理解させたいとき

 既習を元に考えさせたいとき

に使うようにしましょう。 

(明日へ続く)