樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#579 子どもの声で授業をデザインするために「みる」①

「先生はどうして、(教室の)前の端から授業をみているのですか?」

最近、若手の先生に質問されたことである。教室の前の端は研究授業のときでも、普段の授業でも私にとってのベストポジションである。なぜなら、

子どもの表情がみえる

からである。先生からの指導言でどのような反応をしているのか、活動しているなかでどのような表情をしているのか、つぶやいているのかがよくみえるからである。授業をデザインしていく上で、子どもの声という音声言語に加え、表情・間・身振り手振りといった非音声言語も大切である。子供が発表をしているときには、前の端から発表者ではなく、他の子供達をみていることが多い。(発表が苦手な子には寄り添うときもある。)

 私が最近よく引用する文がある。村瀬健氏の「最強のコミュニケーション ツッコミ術 」(祥伝社新書)の著書のなかには、「みる」には、「見る」「観る」「診る」の3種類の「みる」があると書かれている。

見ることで情報を「感知」し、観ることでその情報を「精査」し、診ることでどう対応するか「判断」する。

感知→精査→判断

 

(明日へ続く)