樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#758  子どもの問いからはじまる授業!〜書評〜

 3月12日に発売された「子どもの問いからはじまる授業!」

子どもの問いからはじまる授業!

子どもの問いからはじまる授業!

 

 増刷が決まりました。

みなさん、ありがとうございます。

この本、様々な方が書評を書いてくれています。

そこで、これから何回かでその書評を掲載していこうと思います。

1回目は

ozakenさんからの書評です!

 

●具体的な実践例,子どもの言葉が示されているので「学級の姿がよく見える一冊」でした。

→問いをつくるための「6つの視点」(問いの見方)

→問いベスト3・ピラミッドチャート(問いの焦点化)

→問い・ストーリー(問いの位置づけ)

→シンキング課題(問いの発展・活用)

特に6つの視点は,教師の教材研究の視点を持つうえでも重要な視点でした。

うまく分類整理されていたので,早速掲示物を作成して,自分のクラスでも使ってみようと思いました。

 

●学級づくりの面でも充実していたのが良かったです!

→子どもの考えを否定しない言葉かけ

→発表の質を高める言葉かけ

→安心できる学級風土を耕すシステム

→わからないの合図に筆箱を立てる

初任者の先生も含めてどの立場の先生方に向けてもこれを真似するところから、はじめてもいいなあと思う実践がたくさんありました。

言葉かけは具体的でかつ,子どもに寄り添ったものが多いので,目の前の子どもに合わせながら真似してみるのはいいことだと思いました。

 

●形の中の本質を見抜かないと,うまくいかない可能性の高い内容もあります。

→孤独解決ではなるような自力解決をやめる

→立ち歩く子どもたち,学習について話し合っている騒がしさ(=教育的ざわめき)

この本の実践例は形から入りやすいというよさがある反面,いきなり形だけを真似するとうまくいかない場合があるかと思いました。学び方の本質を見極めるセンス,線引きについての経験知をある程度もっている中級~上級者向けの方法も書いているので,初任者の先生がいきなりこの通りにするのは難しいと感じました。

 

●まとめ

 子どもの思考ベイスの授業づくり・クラスづくりをめざす先生向けの「How to 本」として,私はとても勉強になりました。

また,新学習指導要領がはじまる来年度に向けて,子どもの思考ベイスの授業づくりへ転換すべきこの時期に,この本と出会うことができたことも,学びが深まったポイントでした。私自身,発問が多く教師主導になってしまっていることを日々の授業の中で反省することが多くあります。この本との出会いをきっかけに,自分の授業をアップデートできるように精進していきたいと思います。