樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#850 来春発売の新刊の「はじめ」

はじめに

 

本書は、「子どもの問いから始まる授業」の続編になります。

「子どもの問いから始まる授業」では、6つのステップにより、子ども達の笑顔がたくさん生まれましたという感想をたくさんいただきました。ありがとうございます。

それと同時に、「授業が楽しくなりました」という教師が笑顔になるという感想もたくさんいただきました。実は、あの本には教師の笑顔を引き出すという裏テーマがありました。全国各地の子どもや先生方に笑顔がたくさん生まれたこと、とても嬉しく感じています。

「子どもの問いから始まる授業」では、実は算数科の実践が少なかったことにお気づきでしょうか。実は2つの悩みがあったのです。

1つ目は、「主体的・対話的で深い学び」を実現するために右の学習過程のイメージが提示されています。このサイクルを回していくためには、数学的な見方・考え方を働かせることが必須となります。教科特有の学習と「子どもの問いからはじまる授業」で提案した6つのステップが一致しないところがありました。

2つ目は、『学び合い』「単元内自由進度」は仲間と協力するとか、課題に取り組むなどの非認知スキルを重視しています。しかし、知識・技能といった課題を提示されるところに疑問を感じており、本当に数学的な見方・考え方を働かせているのかが不透明だったのです。

 以上、2つのことを踏まえて

・数学的な見方・考え方を働かせていることで学びを深める

・課題に取り組むなどの非認知スキルを育てることで学びを深める

の2つの面を取り入れたハイブリッドな授業(単元)を提案すします。

本書で提案している授業により、子ども達がよりアクティブになり、その結果授業者自身も授業を楽しく思えるような授業改善につながる一助となることを願っております。

樋口万太郎