樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#854 「〜について考える」というめあてを変えよう

  • めあてとはなに?

私はめあてを書く必要はないと考えています。しかし、子ども達の中にめあてを作る必要はあります。子ども達の中にめあてがないのに、めあてを書くことには、反対ということです。子ども達がアクティブであれば、子ども達の中にめあてができているということなので、書くかどうかさほど問題にはなりません。

では、めあてとはなんでしょうか。

・子どもたちの中から引き出すもの

・一人ひとり違うもの

・解決するための道しるべ

・1時間の中で変わるもの

だと考えています。

 算数・数学の学習過程のイメージ図だと、「焦点化した問題」のところにあたります。基本的には、問題よりも先にめあてが出てくることはありません。

 

 

  • 活動めあてから達成めあてへの提案

「〜について考えよう」というめあてをよく見かけますが、「考えよう」という言葉は実はとても曖昧な、抽象的な言葉です。私は以前、「どう考えたらいいかわかりません」という子に出会ったことがあります。当時は、その子に「もっと考えなさい」と言いましたが、今振り返ってみると、この子の言う通りです。

 どのように考え、どのようにすればめあてを達成するのかわかりません。考える力を育成することはもちろんのこと、めあてを達成するということが子どもにもわかるように活動めあてを達成めあてへ変えます。

「〜について考えよう」というのは、活動めあてです。

それを

「〜について考え、3人に説明しよう」

「〜について考え、200以内でまとめよう」

といったように達成めあてへと変えます。

「3人」「200字以内」という達成しないといけない目標がみえるため、子どもたちは達成しようとよりアクティブになります。

 

 

  • 考えるを考えよう

「〜について考えよう」というめあてにした場合は、「考えるって、どういうこと?」と聞くという授業展開も有効です。。「考える」を考えるということです。

このように聞くと、子どもたちの中から

・前の学習の〜を使ったらいいんじゃない?

・図を使ったらいいんじゃない?

といった解決するための見通しが出てきます・

・比較しよう

・分類しよう

といった問題を解決するための見通しにつながることが子ども達から出てきます。でてきたことを共有したのちに、1人ひとり考えることが有効です。