樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#888 教材研究2

 

どの子も「教科書」を持っています。

教科書はそれぞれの教科の専門家が集まって、年月をかけて作られたものです。

教科書は、学習指導要領にしっかりのっとったものです。

変に教師が教科書の数値をいじったり、別の問題を持ってきたりしない方が良いです。

それほど、教科書は素晴らしいものです。

だから、教材研究をしなくても、教科書通りに進めたら良いのではないでしょうか。

そうなれば、どの子にもしっかりと同じ力をつけることができます。

しかし、多くの方は教科書通りに進めることに抵抗があります。

教科書通りに進めることは悪ではありません。

では、どうして抵抗があるのでしょうか。

・そのままではついていけない子がいる

・つまづいてしまう

・そのままでは退屈にする子がいる

といった理由が挙げることができるでしょう。

これを掘り下げると、以下のような構図が見えてきます。

「本時の目標」

「現状」

の間に大きなギャップが生まれるからです。

このギャップが上記のような理由につながることでしょう。

このギャップはとてもいいことです。

少し視点を変えます。

教科書通りに進めようが、問題をアレンジして進めようがその目的は、「本時の目標」を達成することにあります。

その「本時の目標」と「現状」がなければ「ギャップ」は生まれません。

どちらか一方がなくても「ギャップ」は生まれません。

本時の目標を確認する・しないだけで、授業は変わってくるということです。

つい本時で扱う問題にばかりに目が行きがちですが、しっかりと本時の目標を設定することが大切です。

また、実際にはありえませんが、到達不可能な本時の目標の場合も「ギャップ」は生まれません。