樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#914 全体発表で使う考えを探すな

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「机間巡視」「机間指導」という言葉がよく使われますが、「机間巡視」と「机間指導」は別物です。

「机間巡視」は教室の中をぐるぐる歩きながら、児童の実態を把握することです。「机間指導」は教室の中をぐるぐる歩きながら、指導することです。

授業を参観していると、子供たち一人ひとりの様子をメモしている先生がいます。メモをすることは、このあとの全体で発表をするときに誰の考えを使おうかという目的で行われていることが多くあります。これは子どもたちの考えを取捨選択し、自分が想定していた授業展開にしていくための教師の都合でしかありません。

ホワイトボードを渡して、考えを子どもに書かせるということも

教師が子ども達の考えを取捨選択していることになります。

ホワイトボードを渡されなかった子の中には、「自分の考えはだめだったんだ」「いつもぼくに描かせてくれない」「いつも○○くんばっかりと」と思う子もいるでしょう。

子ども達の考えを取捨選択することが、「机間巡視」「机間指導」の目的ではありません。