樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#324 振り返りの頻度&内容に関するアンケート

今年度、私は教職大学院に通っています。

1年で修了します。

そこで、この数ヶ月は修了論文を書いていたのですが、

そのテーマが

「深い学びを実現する算数授業の研究~「振り返りプロセス」の提案~」

でした。

修了論文を書くために「振り返り」に関するアンケート調査を行いました。

関わっている研究会、研修会などにて、

全国の国公私立小学校の教員150名(1~5年目66名、6~10年目38名、1115年目23名、1620年目9名、2125年目3名、2630年目2名、31年目以降9名)を対象に行いました。

アンケートにご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

アンケートは

 

質問1 振り返りを行う頻度は次のうちどれですか

質問2 子供達が書く振り返りの内容に満足していますか。

質問1は①「毎回必ず行う」②「ほぼ毎回行う」③「あまり行わない」④「全く行わない」、

 質問2は①「できる」②「まぁできる」③「あまりできない」④「できない」⑤「その他」から選択する。両質問の③④を選択した方は、選択した理由についての記述も行う。

 

という項目で行いました。

さて結果はどうなったと思いますか?

 

「振り返りを行う頻度」のアンケート調査結果です。

肯定的な意見である「①毎回必ず行う(7%)」「②ほぼ行う(47%)」を選択した教員は54%、

否定的な意見である「③あまり行わない(43%)」「④行わない(3%)」を選択した教員は46%という結果となりました。

「③あまり行わない」「④行わない」を選択した理由として、

必ず毎回行う必要性を感じないため」

「深い学びに到達していないのに形だけして振り返りをして、一体何になるのか」

「時間が足りないため」

「何を書かせたらいいのかがわからない」などが挙げられました。

 

「振り返りの内容」のアンケート調査結果です。

肯定的な意見である「①満足している(1%)」「②ほぼ満足している(29%)」を選択した教員は30%、

否定的な意見である「③あまり満足していない(61%)」「④満足していない(5%)」を選択した教員は66%となり、

約3分の2の教員が否定的でした。(その他は4%

その理由として

「感想になっている」

「ただ楽しかった、面白かった、○○がわかったで、終わってしまうことが多い」

「めあてや学習課題とむすびつかない」「まとめをそのまま書いたような内容になりがちだから」

などといったことが挙げられたました。

 

 

 そして、「振り返りを行う頻度」のアンケートで肯定的な意見である「①毎回必ず行う」「②ほぼ行う」を選択したにも関わらず、

「振り返りの内容」のアンケート調査結果で「③あまり満足していない」「④満足していない」を選択した教員は

65%という結果になりました。

 

さて、この結果をみなさんどう思われますか?

ぼくは正直やっぱりなと思ったのです。

それぞれの項目の理由に共感できるかたもいるのではないでしょうか。

 

(続く)