#658 危険な言葉「他に考え方はありませんか?」
この言葉が危険であることに気付いているでしょうか。「他に」という言葉には、「今の考え方ではダメです。違う考え方を出してください」という暗黙の意味が込められている場合があります。
この言葉を続けると、子ども達は「先生はどのような答えを求めているのかな」と思うようになります。そして、教師にとって都合の良い考え方だけを言おうとします。つまり、忖度をする子になってしまいます。先生のために学ぶのではありません。
私は「他に考え方はありませんか?」と聞く代わりに、まだ考え方を子ども達が言いたそうな場面で、
「(子ども達の反応を見ながら)まだあるの!?すごいな〜」
というようにしています。ただ、どうしても出てきてほしい考え方がでてこないことときがあります。そういうときには、
「もう1つ考え方があるんだよね。○○に着目すると・・・・。どうかな見えてきたかな?」
と私の方から伝えるようにします。もしくは、教科書をみて、その考え方を確認したりします。