樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#906 タブレットを文房具として考える

2 文房具として考えると・・・

 

子どもにタブレット端末を持たせると説明書をみることなく、どんどん使いこなすほどの簡単さがあります。簡単だからこそLINEの既読スルー、ネットの掲示板への悪質な書きこみをするなどの、他者のことを意識せずにおもちゃのように使うことで相手を傷つけてしまう問題が起こってしまいます。タブレットの悪用により、危険ではないかと思われる先生、保護者もいることは事実です。

 しかし、紙を切るのにはとても効果的なはさみも、はさみを振り回してしまうと周りの子が怪我をしてしまう恐れがあります。はさみといった「文房具」も誤った使い方をすると相手を傷つけてしまいます。結局は、使用者の使い方次第なのです。

 タブレットを使用していくときに、情報を正しく活用していく態度の「メディアモラル」、情報を得る力・情報を正しく活用する力の「メディアリテラシー」ということが必ず話題になります。

 最近では、学校でメディアモラルやメディアリテラシーのワークショップを行うところもあります。道徳の教科書にもメディアの使い方について掲載されています。

 こういった経験はメディアモラルやメディアリテラシーを育てていく上で必要不可欠なことです。ただし、メディアモラルやメディアリテラシーの話を聞いたり、ワークショップを体験したりしたからといって、それらが本当に身につくわけではありません。タブレットを授業で使いながら、メディアモラルやメディアリテラシーは育てていくしかありません。

トラブルは起きます。ただ大きなトラブルになる前の小さなトラブルのときに確実に対処していくということや対策を考えておくことが大切です。