樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#390 戦略的指導法0章4「そもそも戦略って、なに?③」

(昨日の続き)

 

そして、「力や資源」についてです。

 「力や資源」とは、子供たちがこれまでに学んできた知識や技能、思考力や判断力や表現力などです。人間関係も含まれることでしょう。

これらは子供の力や資源ですが、教師の「力や資源」もあります。それは、

教師の指導言、教材づくり、褒め方や叱り方、指導の仕方、仕事術など

といったこれまでの教職年数で培ってきた教師としてのスキルも「力や資源」といえます。

 ここで確認しておきます。

 

 この「戦略的指導法」のねらいは、

現在、おこなっている授業や学級経営の方法を全て変えてくださいというものではありません。

新たな戦略として加えたり、今ある戦略をアップグレードしたりして欲しいのです。

 今どきの子供たちは多様です。

だから、この子には通用するけど、この子には通用しない戦略もあります。

時間によって、はたまた場所によっては通用する場合、通用しない場合もあります。

 だから、子供の実態、状況によって戦略を選択してほしいのです。

そのためのアップデートです。

私の大好きな平成仮面ライダーシリーズは、相手に勝つために、相性を考えたりして、フォームをチェンジしたりします。子供が大好きなポケモンもそうです。

それらと同じです。

 また、みなさんの中にある「あたりまえ」を再考してください。

自分の中であたりまえに縛られてしまうと、

自分自身の教育感や視野が狭くなり、

教育技術も偏ってしまいます。

その「あたりまえ」が実はあたりまえでなかったという場合もあります。

教師の思い込みが、子供の思いを見えなくさせてしまっている場合もあります。

 今、日本各地で、○○スタンダードやマニュアルというのが、出来始めています。

ただ、この○○スタンダードだけで進めることに、

物足りなさや息苦しさを感じている人もいるということも最近よく聞きます。

この○○スタンダードやマニュアルも戦略の一つのはずです。

絶対にこれをしないといけない、これでないといけないというものではないはずです。しかし、ある場所によっては…。

(○○スタンダードを否定しているわけではありません。戦略不足である先生はスタンダード通りに行うのも手です。)

 ○○スタンダードに物足りなさや何か思うところがあるのであれば、

○○スタンダードという戦略と違う戦略を組み合わせて、アレンジをしてみましょう。そうすることで、アレンジの仕方は無限大であるため

、目の前の子の実態に応じた指導を行うことができます。

 (続く)