樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#449 こんなとき何て言う!?子どもを伸ばすキメ言葉②(リライト)

「物がなくなった」という状況を1つとっても、

・クラスで物隠しがはやっている

・昨日もものがなくなった

・1学期にも物がなくなった

・片付けがなかなかできない子

など色々な背景があります。

「物隠し?」「今、この子は友達関係ともめているな・・・」などという背景がみえたときには、「先生はサイフがありません」といった発言は絶対しません。

すぐに全員で探したりします。

Aくんも机の周りに消しごみが落ちていたとわかってはいたものの、それでも自分で見つけることができなかった場合は、

「あれ?あそこにみえるのは・・・」

とフォローしようと考えていました。

「サイフがなくなった」発言も決してふざけているわけではありません。

真剣に考えた上での発言です。

Aくんのその後

Aくんとは「サイフがなくなった」というやりとりを何度も繰り返しました。

そのつど、「先生、またサイフなくしたの!?ドジだなー」と笑顔で言っていました。

またAくんは「今日はサイフなくしてない?」と時々私に言ってきました。

心の中では(そっくりそのままAくんに返すよ)と思っていたのですが、

「心配してくれてありがとう!Aくんは?」と言うようになりました。

Aくんは学年が終わるまでよく物を落としていましたが、

「ぼくが物をなくすと、まんちゃん(私のこと)はサイフをなくすから」と言いながら、片付けや自分で探すということができるようにはなってきました。。

 

もし(1)~(5)の言葉だけでは、ここまで育っていなかったのかもしれません。

まさに子どもを伸ばす「キメ言葉」だったのでしょう。きっと・・・。

 

さて、

周りの子達を味方につけようとすぐに泣く女の子がいます。

さて、みなさんならどのように声をかけますか?    (続く)