#252 数学的な見方・考え方をより働かせるために③
3.価値づけていくために
では、どのように価値づけていけばいいのか。前述の場面でも、いつでも価値づけ方が同じであるとは限らない。声の掛け方は異なるのである。
① 単元1時間目の授業場面
「きまりがありそうだ!」と子供達が言った時に
「お!きたきた!」と内心思っていたとしても、その気持ちをグッと押さえ、「西野さんがきまりがありそうだと言っているんだけど、どう?」「きまりなんてあるの?」と問い返したりして、全体で共有したときに「すごいね!西野さんがいったようにきまりがあったね」といったように価値づけることができる
② 単元2時間目以降の授業場面で
前述の授業が2時間目の授業だとする。子供たちは前時にきまりについての学習をしていることになる。だから、「きまりがありそうだ!」「今日の学習もきまりがあるのかな」などと子供が言い出したとき、①とは違った価値づけをしないといけない。
これらの発言は前時の学習をもとにした発言である。①と同じ「きまりがあるよ!」という言葉であったとしても、その言葉の後ろにある背景は異なるのである。だからこのようなときには、「前の学習をもとに考えようとしているね」など価値づけることができる。算数科は系統だった教科である。子供達もより既習をもとに取り組めるようになる。