樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#562 戦略的指導法2章18「意図的に、「ズレ」を作ろう」

「87+□+92 □にどんな数を入れたら計算しやすいですか。」(考える時間をとり)

先生「じゃあ、□に当てはまる数を言います。いっせーのーで!」

星野さん「0」 松村さん「13」 白石さん「8」

みんな「え!」

 

 戦略26でも登場した「ズレ」。考え方や答えが人とズレていると、

相手になぜそんな考え方や答えをしたのかと聞きたくなるものです。

 これは大人でもそうです。職員室で、「好きな動物なにか。」と質問し、一斉に言ってみてください。きっと言ったあとは自然とその理由を聞きあっていることでしょう。子供たちも自然と話し始めます。先生の指示なしでです。だから、私はズレが大好物です。

 だから、私は授業を考える時にどう「ズレ」を作ろうかと考えています。ズレが起きたら、授業に「○○たい」という鯛が泳ぎます。ズレさせたら、もうこっちのものです。

 今回のように、答えや考え方が多様になるときに、わざと「ズレ」を起こすために一斉に言わせるという戦略は、授業で導入しやすいです。ズレは、

・既習とのズレ

・既有体験とのズレ

・他者とのズレ

・予想とのズレ

の時に起きやすいです。ズレを感じたとき、子供達は楽しさを感じます。そして、そんな様子を見て、先生たちも楽しく思うことでしょう。

 また、授業を考えるとき、意図的に「ズレ」を生じさせようとすることで、教材や授業展開が確実に変わってきます。