樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#563 戦略的指導法2章19「「、」や「。」などを意識して、相手に伝わりやすい説明に①」

松村くん「4分の1でぬれる面積は5分の2÷3をした15分の2になって、だから1

     dLでぬれるのは4分の1×4になればいいのだから、さっきの15分の2に×

     4になればいいから、答えは15分の8になるの。」

 

 みなさんは松村さんの考えがわかりましたか。 多分、わからないですよね。これが話し言葉だったら、もっとわかりづらいですよね。

 みなさんの学級で、松村さんのように長く発表してしまう子がいませんか。特に低学年なんかは自分のことを伝えたい!と思いが強いため、長々と、ダラダラと話をしてしまい、言い終わった後は自分だけがすっきりしています。学年があがるにつれて、いわゆる賢い子たちや支援がいると言われる子たちがこうなりがちです。

 みなさん、正直な気持ちになりましょう。子供の発表を聞いていて、

 長文で、ダラダラしていて、結局何が言いたいの!。と思うときはありませんか。

そう思うことは大正解だと思います。だって、大人でもそう思うということは、その考えを聞いている子供もそう思っているからです。大人でもわからないことは基本的にはわからないのです。

 こういう場面の子供たちの表情を見たことありますか。多くの子が思考をシャットダウンし、ボーッとしています。そして、きっと先生の顔もなんとも言い難い顔になっていることでしょう。

 以前の戦略で、子供の話をもっと聞くべきだと書きましたが、

長々とダラダラとした話のときには、考えを最後まで聞く必要はありません。

しっかり聞いて、先生が代わりに言ってあげようと思う必要はありません。

「松村さんはこんなことを言いたかったのよ」と代弁することは、

優しさではありません。それでは「学び」を奪ってしまうことになります。 

 しっかりわかりやすく言えるようになるために指導することに優しさがあります。

 長々とダラダラとした話の時は、言葉だけが飛び交う空中戦になっている場合が多いです。この空中戦はできるだけ避けたいです。

 

 

(明日へ続く)