樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#662 ボツ原稿 算数授業開き②

昨日の続きです。

 

③自分の考えを書く時間を設けます。

(  )にどのような数について、自分の考えを書いていきますが、グループで話しあうことをオッケーにします。私の算数授業では、「自力解決の時間」に話をしながら考えても良いということにしています。

「自力解決」の時間が「孤独解決」になっている算数授業をよくみかけます。「孤独解決」とは、他者に相談することができず、教師が設定した時間、一人で考えないといけない時間のことです。

「今から10分間は一人で考えます。話をしたらダメです」と言う先生や、わからなくて隣の子に相談した子に対して「今は相談する時間ではありません」とその子を叱った先生にこれまで出会ったことがあります。

10分間、何も相談することができず、その子は過ごさないといけません。その子にとってその時間に学びはあるのでしょうか。あるとしたら、「我慢」するという学びしかありません。

授業開きで話し合いながら考える子は、ほとんどいません。これまでの授業で「自力解決」では話をしたらダメ、一人で考えるものということが染み付いていることがわかります。

④立ち歩き、3分間で考えを交流します。

 「ノートを見せ合うだけでなく、自分の考えをしっかり声に出して交流してごらん」と言い、交流する時間を設けます。そして、3分間交流をした後に、

「いいなと思ったことを青鉛筆でノートに書き残こしておきましょう。」と言い、ノートに友達の考えを書き加えるようにします。

赤鉛筆ではなく、青鉛筆にすることがポイントです。子ども達の中には「赤鉛筆で書く=間違え」というような印象を持っている子がいます。それを避けるために、青鉛筆にします。このような活動を取り入れることで、表現をする場が増えます。