樋口万太郎

樋口万太郎です。教育について自分が思っていることを語っていきます。

#855 より有効な「机間指導」「机間巡視」をしよう      

 

  • 全体発表で使う考えを探すな

子ども達が考えているとき、教室の中を歩きますが、それは「机間巡視」「机間指導」のどちらでしょうか。「机間巡視」と「机間指導」は別物です。

「机間巡視」は教室の中をぐるぐる歩きながら、児童の実態を把握することです。「机間指導」は教室の中をぐるぐる歩きながら、指導することです。

授業を参観しているとき、子供たち一人ひとりの様子をメモしている先生もいます。そのメモには、このあとの全体で発表をするときに誰の考えを使おうかという目的のもと行われています。そのメモは全体発表で教師の都合で考えをさがしていることになります。

また、ホワイトボードを渡して、考えを子どもに書かせるということを見かけたこともあります。

教師が子ども達の考えを選んでいることになります。ホワイトボードを渡されなかった子は自分の考えではだめだったんだと思うようになるかもしれません。子ども達の考えを精選することが、子ども達が考えているとき、教室の中を歩きまわるときの目的なのでしょうか。

 

 

  • 間違えているこの子の側にいないよう

ついわからない子や難しそうにしている子のそばに教師はいがちです。しかし、これはその子達にとっては迷惑です。なぜなら、この子はわかっていなんだということを教師によって明らかにしているからです。わからない子に指導をすることは大切ですが、ずっといる必要はありません。

 「本当にそれだけかな。」「いい感じだね~」「お、もう少しで解けそう。」「頑張っているね〜」「いいね〜」とどんどん子供を評価し、声かけをしていくことも有効です。勉強が苦手な子、発表が苦手な子はこれだけで勇気がもらえます。頑張って解いてみようかな、発表してみようかなという気持ちになるかもしれません。